過度な利益を求めず、平均を狙う。

株式や投資信託などの金融資産での運用では、平均を狙う姿勢が大切です。
特に、投資初心者であればなおのこと”平均以上を狙ってもいいことはありません”

平均を狙う運用とは、日経平均やNYダウといった取引市場の参考値として使われているインデックスと呼ばれるものに沿った成績になるように運用することです。

つまりは、株式市場に上昇している企業ほぼすべてに投資をして、その平均値を確実にマークできる運用を行うという意味になってきます。

これを『パッシブ運用』と言います。

具体的には、「インデックスファンドを購入する」といった方法があげられます。

なぜ平均以上を狙うことが良くない事なの?

金融資産の運用で平均以上を狙う弊害については、投資関連の書籍でもたくさん紹介されています。

①「ウォール街のランダムウォーカー」(バートン・マルキール)
②「敗者のゲーム」(チャールズ・エリス)
③「株式投資 長期投資で成功するための完全ガイド」(ジェレミー・シーゲル)

などがその代表です。

どの本も長年読み継がれている投資の教科書のような本です。

株式市場の長い歴史を調べた結果、どのような結論になるのかを説明してくれていて、とても有意義な本です。そして結果的に『インデックス』というパッシブ運用が最も良い選択になるという事を説明しています。

なぜ、パッシブ運用が最も効果的なのか?

その理由としては、

①効率的市場仮説という考え方
②運用に係るコストをできるだけ下げる。
③運用を任せるに値する優秀な投資家を選ぶことは、ほぼ不可能。

といったことが考えられています。

①効率的市場仮説とは?

市場を取り巻く情報は、その情報が公開された時点で、市場はその情報を全て反映させているという仮説です。

株式市場や債券市場などは、世界中の非常に多くの人が参加している取引市場です。世界的なお金持ちもいれば、投資で生計を立てている人や投資を仕事として行っている人、逆に初めて投資をする人、趣味で投資をする人、良くわからないけど投資をやっている人など、様々な立場で、様々な人たちが参加しています。

そんな人たちが、「いい情報があればすぐにでも投資する」、「悪い情報があれば、すぐに売ってしまおう」といった感じで常にしのぎを削りあっています。つまり、世の中の情報は常に取引価格に反映されていることになります。

そんな世界で、人を出し抜こうとすること自体無意味という考え方から、そういう取引から一歩引いたところで投資を行おうというのが、パッシブ運用の考え方になるわけです。

②運用に係るコストをできるだけ下げる。

証券取引をすると、買った時、売った時などに手数料が発生します。また投資信託のように、外部に運用を任せることになれば、その運用してもらうための報酬をしはらうことにもなります。

これらの手数料が運用コストとなってきます。

市場が”効率的”で、頻繁に売買をしたところでたいした意味がないという事になれば、この運用に係るコストはできるだけ下げることが望ましいという話になります。

事実、投資の専門家に運用を任せてコストを掛けたとしても、そのコストに見合う分のリターンは得られていないと言われています。

結果的に、上手い運用をしようとするよりも、運用に係るコストをできるだけ下げた方のが運用の成績は上がるとされています。

③運用を任せるに値する優秀な投資家を選ぶことは、ほぼ不可能。

投資信託の宣伝文句として、運用の専門家が運用してくれるという言葉を聞くことがあります。

ですが、運用の専門家であるはずのプロの投資家のほとんどが、『パッシブ運用』の代表である『インデックスファンド』に勝てていないという事実があります。

一番の問題は、②でも説明しましたが、プロの投資家などに支払うコストが高いためですが、それ以外にも、①の『効率的市場仮説』によって銘柄選択や投資のタイミングがあまり意味をなさなくなってきたということも挙げられています。

さらに、仮に優秀な投資家のファンドを見つけることができたとしても、そのファンド(投資信託など)に資金が集まってくるようになると、どうしても市場平均、つまりパッシブ運用のファンドのリターンに近づいて行ってしまうということもあります。

運用資産規模が大きくなると、どうしても投資額や流動性などを考えると大型株に頼らざるを得なくなったり、より多くの投資先へ分散投資しなければいけなくなったりといった弊害が生じてきます。

そういった弊害を生じさせないように、募集金額などを制限したりすることもあるようですが、特に投資信託に関しては、運用資産規模が収益に直接つながる以上、できる限り資金を集めたいという誘惑が金融機関にはあるようです。

大型株に頼ったり、過度な分散投資を行えば、どうしてもパッシブ運用になってしまう。

そうなると、運用コストの高さが原因でインデックス以下の運用成績になってしまうということが起こるわけですね。

仮に優秀な投資家と言われていても、人気とともに自然と平凡になっていってしまう。

そんな不思議なことが起こるのが金融市場というわけです。

世界一の投資家もお勧めしている『インデックスファンド』!


世界一の投資家と呼ばれ、世界中の投資家から尊敬されるウォーレン・バフェット。

フォーブスの世界長者番付でも、常にトップ3に入っています。そしてその資産は投資によって築いてきたという話です。

そんなバフェットも、なんとインデックスファンドを推奨しています。

『低コストのインデックス・ファンドは、投資家の大多数にとって、最も聡明な投資だ』

他にも、バフェットが亡くなった後の資産の管理方法を

『資産の90%はS&P500、残り10%は政府短期国債に投資せよ』

と言っています。

S&P500とは、米国の株式機市場のインデックスです。つまり、低コストのインデックスファンドで資産を管理しなさいという事です。

そうはいっても、バフェット自身の投資方針は、決してパッシブ運用というわけではありません。

ただ、真剣に株式市場に向き合い多大な時間と労力を市場に掛けられるような人でなければ、インデックス以外の投資法はやらない方がいいと考えているようです。

ずばり言ってしまえば、日中仕事をしているために、本を読んだり、投資について考えたりするような時間が取れない人は、インデックス投資以外はやらない方がいいという事になるわけです。



『ぞんざい丁寧』と投資の日々

FP及び投資会社である『あせっとびるだーず』が「ぞんざい丁寧」な投資と資産運用の日々をつづった記録。 『ぞんざい丁寧』とは、文豪「幸田露伴」の教えで、「いいかげんでいいからずっと長く続けてやってみると、一回だけ丁寧に何かをやるよりきっといいものができる」という意味。

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